コンテンツのマネ(真似)タイズ
少々ダジャレなタイトルだが、今回のテーマは、収益の仕組みとしてのマネタイズではなく、コンテンツがウケるためには? 情報拡散するためには? を考えた場合、イマドキとっても重要なファクターは、真似しやすい、真似したくなる“マネ(真似)タイズ”だ、という仮説についてだ。
有名な消費者の心理プロセスに、AIDMA(アイドマ)やAISAS(アイサス)というものがあるが、スマホを起点に、誰でもいつでもどこでも情報発信・表現できるインタラクティブなライフスタイルにある現代は、このプロセスに“真似る”が入る
さらに言えば、制作サイドは真似したく要素を意図的に入れるべきで、その真似要素をカスタマイズ、二次創作したくなるというレベルまで昇華させると、もっといい。
つまり…。
イマドキの心理プロセスは、
A=アテンション ⇒ I=インタレスト ⇒お次は“真似る”なのだ。
2013年に流行ったものの代表的な例を挙げても、
流行語「じぇじぇじぇ」「倍返し」「いまでしょ!」
ネット起点の「マカンコウサッポウ」「エクストリーム出社」etc.
いずれもそれを真似た、または二次創作したアクションが、ネット、ソーシャル上をはじめ、リアルでも伝染した。
超当たり前の事実、そもそも人は想像・創造するいきもので、何かモノ、コトに触れた際、口に出す出さないを別にして、頭のなかでは空想が自走するし、特に日本人は真似や二次創作に長けた民族だという歴史もある。
コンテンツはその空想のポテンシャルを想定して、情報を押し付け過ぎない、限定しすぎないべきだし、あえて“いじられキャラ”として設計、演じた表現のほうがいい。
人間関係においても、いつもなんか話題のネタになるな~という人物は、決まっていじられキャラで、その理由は至極単純、真似され、ツッコミを入れられ、結果語られる絶対量が多くなるからだ。
最後に雑学。
この記事のビジュアルに使った人物は、フランスの文芸批評家、社会学者、哲学者、思想家のロジェ=カイヨワで、「遊びと人間」という、なぜ人間は遊ぶのかについて研究した有名な著書がある。
彼はすべての遊びを4種に分類した。
1:アゴン(競争)
2:アレア(偶然)
3:ミミクリ(模擬)
4:イリンクス(眩暈)
真似とは遊びというカテゴリでとらえても、重要な要素のひとつなのだ。
- 作者: ロジェカイヨワ,多田道太郎,塚崎幹夫
- 出版社/メーカー: 講談社
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